1990年代
Artisti Vari 「Sanremo '99」(1999)
本作は1枚もので、こちらもビッグ、新人とゲストを取り混ぜた全19曲を収録。珍しく歌詞カードが付いているのは好感が持てるところ。1.に新人優勝のアレックス・ブリッティの「Oggi
sono io」が入っていることから、開催前から新人の部の優勝の本命と見られていたのではないかと思います。ビッグの部では前年に続いて2位のアントネッラ・ルッジェーロ、他にマリーナ・レイ、ジャンルーカ・グリニャーニ、ナーダ、スターディオ、ガット・パンチェーリなどを収録。新人では現在話題となっているフィリッパ・ジョルダーノの「Un
giorno in più」や、NHKテレビのイタリア語会話で他の曲が挿入歌として使われたイレーネ・ラメディカなどが入っています。
(UNIVERSAL UMD77082)
Artisti Vari 「Speciale Sanremo 99」(1999)
この年はアンナ・オクサの「Senza pietà」が優勝しましたが、全体的に私の好きな曲が少なかったという印象。本作は2枚組で、CD1にビッグ、新人取り混ぜた参加曲など16曲を、CD2にイタリア人、外国人ゲストの曲など12曲を収録しています。ビッグの部はエウジェニオ・フィナルディ、マッシモ・ディ・カタルド、ニーノ・ダンジェロ、アルバーノ・カリーズィ(アル・バーノ)、エンツォ・グラニャニェッロ(オルネッラ・ヴァノーニが参加)、)3位のマリエッラ・ナーヴァ、ダニエーレ・シルヴェストリなどが入っています。
(WARNER FONIT 954837351-2)
Artisti Vari 「Super Sanremo 98」(1998)
この年のみ新人の部の上位3組がビッグの部に進出できる制度が導入され、その結果優勝は盲目ながらミス・イタリアにも選ばれた新人のアンナリーザ・ミネッティの「Senza
te o con te」、2位がマティア・バザール脱退後初のサンレモ出場となったアントネッラ・ルッジェーロの「Amore
lontanissimo」、3位が新人のリーザの「Sempre」と、上位3組を女性歌手が占めました。いずれもサンレモらしいメロディー重視型の曲です。アレックス・バローニとスパーニャはすでに発表した曲と酷似しているとの理由で表彰対象から外されたそうです。本作は2枚組で、CD1はビッグの部、CD2は新人の部となっていてわかりやすい構成。今年(2000年)優勝したピッコラ・オルケストラ・アヴィォン・トラヴェルの「Dormi e sogna」は最優秀作曲賞、編曲賞、審査員特別賞を受賞しました。その後NHKテレビの「イタリア語会話」でもビデオが紹介されています。他にビッグの部にはエンツォ・ヤンナッチ、ロン、マンゴconゼニマ、パオラ・トゥルチ、シルヴィア・サレーミらが出場。なお、新人からビッグの部に進出した歌手の中で唯一の男性ルーカ・セーペもナポリ出身でサンレモ音楽院で歌と楽器を学ぶ実力派です。
(Wea 3984 22667 2)
Artisti Vari 「Medium Playing Sanremo 98」(1998)
本作はタイトルからもわかるとおり、8曲入りのミニCD。Wea盤に入っていないビッグの部のアントネッラ・ルッジェーロ、新人の部のタリア42、コスタが入っているので今回はサンレモ・オムニバス盤のみで全曲揃えることが可能。でも、どうせならWea盤に全部収めてほしかった、です。他はWea盤と重複するアヴィォン・トラヴェル、N.C.C.P、セルジォ・カプートとゲストのアクア、そして98年サンレモのテーマ曲を収録。
(UNIVERSAL UMD77051)
Artisti Vari 「Super Sanremo '97」(1997)
この年はビッグ、新人ともに優勝は意外な顔ぶれでした。ビッグの部優勝は前年新人の部上位入賞者の予選から上がってきた男女夫婦デュオのジャリッセの「Fiumi
di parole」。新人の部の優勝は883のコーラスなどで活動していた若手女性デュオのパオラ・エ・キァーラの「Amici
come prima」。この年のCDは2枚組の本作のみ。トト・クトゥーニョ、ファウスト・レアーリ、マッシモ・ラニエーリ、オリヴィアを除くビッグ・新人の参加曲37曲が収録されています。私のお気に入りはビッグの部ではパッティー・プラーヴォの「E
dimmi che non vuoi morire」、ネックの「Laura non c'è」、シルヴィア・サレーミ(前年新人の部上位入賞組)「A
casa di Luca」、3位シリアの「Sei tu」、ラガッツィ・イタリアーニの「Vero
amore」。新人の部ではアレックス・バローニ「Cambiare」、ヴィト・マルレッタ「Innamorarsi
è」、マッシモ・カッジャーノ「Ora che
ci sei」。いずれも優勝のパオラ・エ・キァーラより歌唱力は格段に上です。なお、ビッグの部には紅一点のグループ2組、カッティーヴィ・ペンシェーリとディロッタ・ス・クゥーバが初出場しました。
(COLUMBIA COL 487324 2)
Artisti Vari 「Super Sanremo '96」(1996)
この年の優勝はロンがトスカをパートナーとして歌った「Vorrei incontrati
fra cent'anni(百年間の君に出会いたい)」でした。前年新人の部上位入賞者が予選を経てビッグの部に出場できる制度は引き続いて導入され、7組中ラファエッラ・カヴァッリ、マッシモ・ディ・カタルド、ジジ・フィニーツィオ、ロッセッラ・マルコーネ4組がビッグの部に進出しました。出場予定だったオルネッラ・ヴァノーニは、参加予定曲が音楽祭前に別の歌手が歌っていたものと判明して参加資格を失い、代わりにエンリコ・ルッジェーリが出場しました。さて、本作は2枚組ですが、CD2は最初の4曲以外は外国人ゲストのものです。ビッグの部はCD1にアメデオ・ミンギの1.「Cantare
è d'amore」に始まり、ビッグの部ではスパーニャ、優勝のロン、ネーリ・ペル・カーゾ、マッシモ・ディ・カタルド、パオロ・ヴァッレージ、ルーカ・バルバロッサなどを収録。CD2にはアル・バーノ、ウンベルト・ビンディ&ニュー・トロルス、ラファエッラ・カヴァッリを収録しています。私の印象ではアル・バーノの「È la
mia bita(これが私の人生)」がスケールが大きく、優勝にふさわしい曲だったように思います。(事実、ビデオを見ると聴衆の反応もよかった。)新人の部では優勝曲シリアの「Non
ci stò」、カルメン・コンソーリの「Amore
di plastica」などを収録しています。
(EMI 7243 8 37640 2 0)
Artisti Vari 「Super Sanremo 96」(1996)
こちらは1枚もの。ユニークなパフォーマンスを見せてくれた2位のエリオ・エ・レ・ストーリエ・テーゼの3.「La
terra dei cachi」や、ミケーレ・ザリッロの4.「L'elefante e la farfalla(象と蝶)」などを収録しています。ネーリ・ペル・カーゾとシリアはEMI盤と重複しており、2位のジョルジァとジジ・フィニーツィオ、リッカルド・フォッリはどちらの盤にも収録されていません。私のおすすめはこの年新人の部に参加したグループオーロの8.「Quando
ti senti sola」。全員ミュージシャン出身者のグループです。こちらもゲスト3組を収録。(このさいゲストはいいから参加曲をすべてオムニバス盤に入れるようにしてほしいんだけど...)
(BMG RICORDI/RTI MUSIC TCDMRL 357042)
Artisti Vari 「Il meglio di Sanremo '95」(1995)
この年のサンレモは話題が盛り沢山です。本作は珍しく2年連続同じレコード会社から出たRTI盤の1枚もの。1.は2位のジァンニ・モランディと新人女性バルバラ・コーラのデュエット曲「In amore」。コーラはモランディのバック・コーラスを務めていた人で、前年池袋のアムラックス・ホールでのモランディのコンサートにも同行しました。2.は4位になったアンドレア・ボチェッリの「Con
te partirò(君と旅立とう)」。その後世界的大ヒットになったのは言うまでもありません。人気男性グループの883のヴォーカルマウロ・レペットが脱退し、マックス・ペッツァーリひとりとなって再出発、4.「Senza averti qui」を歌いました。この年のサンレモは前年新人の部上位入賞者が予選を経てビッグの部に進出できる仕組みとなっていて、ダニーロ・アメーリオ、アントネッラ・アランチォ、ジョルジァ、リゲーアの4組がビッグの部に進出。ビッグの部優勝はその予選から這い上がってきた17.ジョルジァの「Come
saprei(どうしたらいいの)」。エロス・ラマッツォッティの作曲によるスケールの大きな曲で、日本のカンツォーネ歌手にも人気があります。このほかテレビ番組「KARAOKE」の司会でイタリアにカラオケブームを巻き起こしたフィオレツロや、新人ではナポリ出身の実力派ジジ・フィニーツィオ、個性派カンタウトーレのダニエーレ・シルヴェストリなどが出場しています。
(RTI 1082-2)
Artisti Vari 「Super Sanremo '95」(1995)
こちらは2枚組。とはいえ、シンディ・ローパー、スティング、ハレド、ユッスー・ンドゥールら外国人ゲストの曲も7曲入っています。CD11.は1989年以来の出場のジリオーラ・チンクェッティの「Giovane vecchio cuore」。ジョルジョ・ファレッティ作曲の地味な曲でした。私のお気に入りは
マンゴの「Dove vai」、トト・クトゥーニョ「Voglio andare a vivere in campagna」、イヴァーナ・スパーニャ「Gente come noi」(3位)。スパーニャのこの曲、「どんぐり」のメンバーにも人気が高いんですよ。この年の新人も質が高くて、優勝はア・カペラ・グループのネーリ・ペル・カーゾの「Le ragazze(女の娘たち)」でしたが、他にもマッシモ・ディ・カタルドとか、ロッセッラ・マルコーネとかラファエッラ・カヴァッリなどがよかったです。歌手の方はそれほど印象ないのですが、フラヴィア・アストルフィという新人女性歌手が歌ったマリエッラ・ナーヴァ作品の「Per amore」という曲、その後アンドレア・ボチェッリが取り上げて好評を得て、さらにイタリア系ブラジル人女性歌手ジジ・ポッシも歌っています。
(Mercury 525 455-2)
Artisti Vari 「Sanremo '94」(1994)
この年のビッグの部優勝は本作1.のアレアンドロ・バルディの「Passerà」。一方、新人の部優勝は12.アンドレア・ボチェッリの「Il
mare calmo della sera」。どちらも盲目の歌手です。ハンディ・キャップを背負いながら曲を書いたりピアノを弾いたりしている彼らは確かに素晴らしいし、ボチェッリのデビューはセンセーショナルなものでした。でも、ビッグの部優勝がアレアンドロ・バルディというのは意外でした。前年のルッジェーリもそうでしたが、偶然かどうだかCDの1曲目に入っています。わりと地味な曲が多い中でミケーレ・ザリッロの4.「Cinque giorni」はその後フィオレッロやロッセッラ・マルコーネも取り上げてスタンダードとなっています。
(RTI MUSIC RTI 1054-2)
Artisti Vari 「Super Sanremo '94」(1994)
上記RTI盤は1枚ものですが、こちらは2枚組。3位になったラウラ・パウズィーニの「Strani amori(不思議な愛)」が1曲目に入っています。新人の部にはジョルジァやイレーネ・グランディなど現代イタリアを代表する若手女性歌手が相次いでデビュー。アンナ・オクサのヒット曲「Donna
con te」(1990年サンレモ入賞曲)が入っているのは、実はこの年のメイン司会者ピッポ・バウドとともにアシスタント司会をオクサが務めたからなのです。その他の話題はマティア・バザールを後に脱退することになるカルロ・マッラーレがソロとして出場したことや、アドリアーノ・チェレンターノの夫人で女優のクラウディア・モーリが1970年以来の2度目の出場を果たしたこと(曲もトト・クトゥーニョ作品の「Se
mi ami」という面白い曲でした。)、などなど。
(Sony Music COLUMBIA COL 475948 2)
Artisti Vari 「Super Sanremo '94」(1993)
この年のサンレモはあまりよくなかった、1991・92年に比べれば... だけどCDは2枚組が2種類。優勝曲は本作CD11.のエンリコ・ルッジェーリの「Mistero」。ギンギンのロック・ナンバーです。なぜこれが優勝したんでしょうか。ロレダーナ・ベルテとミア・マルティーニの姉妹デュエットも変だった。2位のクリスティアーノ・デ・アンドレ「Dietro la porta」、3位のグラツィア・ディ・ミケーレとロッサーナ・カザーレのデュエット「Gli amori diversi」と、上位曲はこちらのほうに入っています。でも91・92年の上位に比べると地味。明るい材料といえばラウラ・パウズィーニが「La solitudine」で新人の部にデビューして優勝。瞬く間にスターになったのは皆さんもよくご存じでしょう。私のお気に入りはニーノ・ブォノコーレの「Una canzone d'amore」と新人カンタウトーレのエルミニオ・シンニが歌ったリッカルド・コッチァンテとの共作曲「L'amore
vero」。ほかにナポレターナの大御所ロベルト・ムーロロなども出ています。
(Wea 4509 92087-2)
Artisti Vari 「Sanremo Festival 93」(1993)
この年のサンレモもビッグの部に予選があって、大ヴェテランのミルヴァなどが予選落ちとなりました。ミルヴァの曲はイ・プーのロビー・ファッキネッティの作曲、作詞はヴァレリオ・ネグリーニでしたが、セックスを歌った強烈な歌詞が問題になったようです。人気の女性歌手ミエッタは「I Ragazzi Di Via Meda(メーダ通り少年隊)」という数人の若手男性歌手を引っさげての出場、曲はこの年新人の部に出ていたネックが作っています。かつての人気グループが集結したヴァンデッリ(元エキッペ84のリーダー)-ディク・ディク-カマレオンティは、ハモンド・オルガンを使ったどこかなつかしい曲調の歌でしたが予選落ちしました。この年、聴衆の圧倒的支持を得たレナート・ゼロの「Ave Maria」はどちらのCDにも収録されませんでした。
(FONIT CETRA TCD 1006)
Artisti Vari 「Super Sanremo 1992」(1992)
この年のサンレモはビッグの部にも予選があって本作に収録されている中ではパオロ・メンゴリ、フォルムラ3、ミーノ・レイターノなどのヴェテラン勢が本選に進出できませんでした。本作は2枚組で、2位になったミア・マルティーニ「Gli uomini non cambiano」、新人の部優勝のアレアンドロ・バルディ&フランチェスカ・アロッタ「Non amarmi」などを収録。私のお気に入りはビッグの部ではミケーレ・ザリッロの「Strade di Roma」、マッシモ・ラニエーリの「Ti penso」、ドゥルーピ「Un uomo in più」。基本的にやはり男性歌手が好きなのです。(だからといって誤解のないように、ね。)新人の部にはドメニコ・モドゥーニョの息子マッシモ・モドゥーニョも出場。ジーノ・パオーリの弟子だったけど2〜3枚のアルバムを残して消えてしまったアンドレア・モンテフォルテとか、「Piccola
Africa」といういい曲を歌ったのにその後ぜんぜん姿を見なかったステファノ・ポーロなどなどなかなかいい歌手がいました。また、新人女性歌手も「Come
una Turandot(トゥーランドットのように)」という芸術性の高い曲を歌ったイレーネ・ファルゴとかパトリツィア・ブルガリといった実力のある歌手が揃っていました。
(DISCHI RICORDI - FONIT CETRA TCD 1004)
Artisti Vari 「Sanremo Festival 92」(1992)
こちらは1枚もの。EMI盤なのでまずは同レーベルからリッカルド・フォッリの「In
una notte così」で始まります。2.は優勝曲ルーカ・バルバロッサの「Portami a ballare」。最初、なんでこんな地味な曲が優勝したんだろうと思いましたが、今聴くと案外いい曲だと思います。お母さんに「踊りに行こうよ」って誘う内容がイタリアのマンマたちに受けたのかも。ヴォーカルが2代目のラウラ・ヴァレンテとなったマティア・バザールが5.「Piccoli giganti」で出場。本作収録組ではナポレターナのヴェテラン女性歌手リーナ・サストゥリ、サンレモの常連リッキーとポーヴェリ、最近はあまり活動が確認できていない男性歌手シャルピなどが予選落ちとなりました。今では人気女性歌手となったトスカも新人の部に出場しています。私のお気に入りは11.マリエッラ・ナーヴァの「Mendicante」。これは当時のイタリアの汚職にまみれた政治家を歌ったものです。そしてフランコ・ファザーノとフラヴィア・フォルトゥナートの「Per niente
al mondo」。ファザーノは現在ゼッキーノ・ドーロ(子供の歌のコンテスト)のための曲作りに励んでいますが、フォルトゥナートはどうしたんでしょう。この人たしか元新体操の選手だって聞いたのですが... なお、3位のパオロ・ヴァッレージの「La
forza della vita」はどちらの盤にも入っていません。(いい曲なのに) なお、前年からサンレモのカラオケCDが発売されていますが、この年は2枚組と充実していました。
(EMI 090 7990022)
Artisti Vari 「Super Sanremo 1991」(1991)
近年のサンレモではこの年が最高に良かったと私は思っています。優勝したのはリッカルド・コッチァンテの「Se stiamo insieme」、そして2位がレナート・ゼロの「Spalle al muro」、3位がマルコ・マズィーニ「Perché lo fai」と、上位3組はどれが優勝してもおかしくないほどの名曲・名演でした。残念ながら、コッチァンテとゼロの曲はサンレモのオムニバス盤には収録されていません。本作はマズィーニ、ラフ、ミエッタ、ウンベルト・トッツィ、アメデオ・ミンギ、グラツィア・ディ・ミケーレ、エドゥアルド・デ・クレッシェンツォらビッグの部12組と新人の部7組を収録。残念ながら新人の部は全曲フェード・アウトされてしまっています。イレーネ・ファルゴの「La donna di Ibsen」、パトリツィア・ブルガリの「Giselle」のようないい曲まで。新人のアルバムって、日本ではとても入手困難なのです。
(Wea 9031 74067-2)
Artisti Vari 「Sanremo Festival 1991」(1991)
こちらは16曲入りで新人もちゃんとフルコーラス入っています。でも私はWea盤のほうが好きな曲が多い。こちらはビッグの部は1.リッカルド・フォッリ「Io ti prego di ascoltare」、7.マリエッラ・ナーヴァ「Gli uomini」、8.フィオルダリーゾ「Il mare più grande che c'è」、16.ロッサーナ・カザーレ「Terra」などを収録。新人の部は優勝曲11.パオロ・ヴァッレージ「Le persone inutili」など。他はWea盤にも入っているパトリツィア・ブルガリの「Giselle」など。パオロ・ヴァッレージは前年のマルコ・マズィーニに続いて現れたフィレンツェ出身の正統派カンタウトーレ。この頃はエロスに続く期待の星として注目されたのですが...
(COLUMBIA 468243-2)
Artisti Vari 「Sanremo 90」 (1990)
第40回を迎えたこの年のサンレモは大幅にリニューアルされ、活気を取り戻しました。生オーケストラと外国人パートナーの復活と、1960年代を彷彿させる取り組みがなされたのです。優勝は初出場のイ・プーが歌った「Uomini soli」。残念ががら本作には収録されていません。本作には2位になったトト・クトゥーニョの「Gli amori」、前年新人の部で優勝したミエッタがカンタウトーレで彼女のプロデュースを担当したアメデオ・ミンギとのデュエットで歌った3位入賞の「Vattene
amore」、その他ミア・マルティーニ、ペッピーノ・ディ・カプリ、リッカルド・フォッリ、アンナ・オクサ、マンゴ、ミルヴァなどビッグの部出場の人気歌手の曲が集められています。
(FONIT CETRA CBS 466645 2)
Artisti Vari 「Sanremo 90」(1990)
本作は2枚組で、新人の部を含めたイタリア人アーティストと外国人パートナーの計32組が収録されています。上記FONIT
CETRA盤と重複するものも多いですが、イタリア人の主なところではDISC 17.サンドロ・ジャコッベ「Io
vorrei」、11.フランコ・ファザーノ「Vieni a stare qui」、DISC 210.新人の部優勝のマルコ・マズィーニ「Disperato」などが重複していません。外国人パートナーもDISC 13.女性ジャズ歌手のディー・ディー・ブリッジウォーター「Angel
of the night」(優勝曲イ・プーの「Uomini soli」のパートナー)、DISC 21.当時ランバダ・ブームの火付け役となったカオマの「Donna
con te」(アンナ・オクサのパートナー)、ブラジルのトッキーニョの「Nas
asas de um violao」(パオラ・トゥルチ「Ringrazio Dio」のパートナー)などが聴きどころ。優勝曲「Uomini
soli」はこちらにも入っていませんが...
(Polygram 842 807-2)