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Riccardo Fogli | リッカルド・フォッリ

バイオグラフィー

 1947年10月21日ピサ郊外のPontedera(ポンテデーラ)生まれ。
 12歳で歌とギターを始め、1966年に結成され、現在もイタリアで最も人気の高いグループとして知られるプーのヴォーカル・ベースを担当して人気を集めていましたが、人気絶頂にありながらも1973年にソロ歌手として独立。ソロ・アルバム「Ciao amore come stai」を発売。翌1974年「Complici(共犯者たち)」でサンレモ音楽祭に初めて参加しますが、選外となりました。しばらくのブランクの後、プーと同じレコード会社CBSシュガー(後のCGD)に移籍し、プーを育てたジァンカルロ・ルカリエッロのプロデュースにより、1976年にセカンド・アルバム「Riccardo Fogli」を発売。同アルバムからフェスティヴァル・バールに参加したシングル「Mondo(世界)」が大ヒットし、ようやくソロ歌手として成功を収めました。ルカリエッロは以後も彼の多くのアルバムのプロデュースを担当しています。また、マウリツィオ・ファブリツィオとも組んで数々のヒットを残し、その頂点が1982年の「Storie di tutti giorni(過ぎ行く日々の物語)」のサンレモ音楽祭での優勝です。以後もサンレモには1985年「Sulla buona strada(いつまでも君を)」で4位になったのをはじめ、1989年「Non finisce così(愛の終わりに)」、1990年「Ma quale amore」、1991年「Io ti prego ascoltare」、1992年「In una notte così」、1996年「Romanzo」と、コンスタントに出場しています。
 歌手ヴィオラ・ヴァレンティーニは彼の夫人。フォッリは来日回数も多く、1980年代を中心に多くのアルバムがLPとして日本でも発売されていました。甘い声と端整なマスクにより、プー時代から日本にも多くのファンがいます。

ディスコグラフィー

Discografia 「Ciao amore come stai」(1973)、「Riccardo Fogli」(1976)、「Il sole l'aria la luce il cielo」(1977)、「Io ti porto via」(1978)、「Che ne sai」(1979)、「Alla fine di un lavoro」(1980)、「Campione」(1981)、「Collezione(ベスト盤)」(1982)、「Compagnia」(1982)、「Torna a sorridere」(1984)、「1985」(1985)、「Le infinite vie del cuore」(1987)、「Amore di guerra」(1988)、「Non finisce così」(1989)、「Sentirsi uniti」(1990)、「A meta del viaggio」(1991)、「Teatrino meccanico」(1992)、「Nella fossa dei leoni」(1994)、「Fogli su Fogli」(1995)、「Romanzo」(1996)、「Ballando」(1998)、「Matteo」(1999)・・・。

アルバム紹介

Riccardo Fogli 「Storie di tutti giorni」

Riccardo Fogli 「Storie di tutti giorni」(2002)

 リッカルド・フォッリ初のライヴ・アルバムで、当初Vol.1とVol.2に分けて発売されましたが、直後にデジパック仕様の2枚組として再発売されました。2001年12月にLongianoのPetrella劇場での録音で、全24曲収録されています。Poohに在籍していた当時の名曲がかなり歌われています。 バックはドラムス、ベース、ギター、ピアノ・キーボードのシンプルな4人編成です。 CD1はI Poohの初期のヒット曲1.「Piccola Katy」に始まり、アルバム「Alessandra」に収録されていた名曲中の名曲2.「Noi due nel mondo e nell'anima」、ソロ独立後最初のヒット曲となった3.「Mondo」と続きます。1989年のサンレモ音楽祭で入賞した4.「Non finisce così」はアレンジを軽快なものへと変わりました。その他にPoohのヒット曲としては5.「Tanta voglia di lei」、8.「Pensiero」などが、サンレモで歌ったヒット曲としては9.「Sulla buona strada」、10.「Io ti prego di ascoltare」などが歌われており、一部はメドレー形式となっています。 CD2はアルバムタイトル曲で1982年のサンレモで優勝したアップ・テンポの曲1.「Storie di tutti i giorni」をはじめ、Pooh時代のヒット曲3.「Alessandra」、サンレモで歌ったヒット曲9.「Ma quale amore」、10.「In una notte così」などが収録されています。9.などはオリジナルとはアレンジが変わっています。
 全体的に懐かしい曲が多く、昔からのファンには嬉しい選曲といえますが、もう少し新しい曲を聴いてみたかったような気もします。この年でソロ独立30周年ということで、集大成的なライヴであるのはタイムリーであるといえますが…。
CD1
1.Piccola Katy 2.Noi due nel mondo e nell'anima 3.Mondo 4.Non finisce così 5.Tanta voglia di lei 6.Monica 7.Quando una lei va via 8.Pensiero 9.Sulla buona strada 10.Io ti prego di ascoltare 11.In silenzio 12.Il treno per parigi
CD2
1.Storie di tutti i giorni 2.Che ne sai 3.Alessandra 4.Malinconia 5.Quando sei sola 6.Per Lucia 7.Romanzo 8.Nascero con te 9.Ma quale amore 10.In una notte così 11.Giorni cantati 12.Alla fine di un lavoro
(NAR 112-113 BOX)


Riccaodo Fogli  「Ballando」

Riccaodo Fogli  「Ballando」 (1998)

 ファビオ・ピアニジャーニ、マルコ・カルマッシという2人の人物の共同プロデュースによるアルバムで、7曲入りで収録時間も約25分と、やや物足りない感じがします。ミニ・アルバムということでしょうか。フォッリのアルバムを全部聴いているわけではないので、断言は出来ませんが、上記「Teatrino meccanico」の頃と曲調などもあまり変わっていないようです。変化も欲しいところですが、彼のファンはギンギンのロックやラップなどには走って欲しくないでしょうし、難しいところです。プロデュースのピアニジャーニはギターとキーボードを、カルマッシはキーボード、ハモンドとプログラミングを担当しています。
1.Ballando 2.Fuochi dietro la collina 3.Anime colorate 4.Butterfly 5.Racconto d'estate 6.Dietro ai tuoi occhi 7.Dammi la mano
(PPM 7432158737)


Riccaodo Fogli  「Teatrino meccanico」

Riccaodo Fogli  「Teatrino meccanico」 (1992)

 マウリツィオ・ファブリツィオのプロデュース。ファブリツィオが作曲し、ピアノも弾いているの1.「In una notte così」は92年サンレモ入賞曲で、グイード・モッラの作詞。80年代のフォッリと違ってサンレモではしっとりとしたバラードを歌うようになっています。ロベルト・ソフィーチが作曲して、ギター・コーラスとして参加もしている5.「Sulla pelle」は軽快なナンバー。「Compagnia」などの80年代中期に比べると、落ち着いたサウンドとなっています。
1.In una notte così 2.Solidarieta 3.Un taxi verso ieri 4.Se il cuore non contasse niente 5.Voglio le tue mani 6.Sulla pelle 7.Caterina 8.Il nostro cuore irlandese 9.Voci sotto il cielo 10.Un'altra volta te
(EMI 090 7989132)


Riccaodo Fogli  「Le infinite vie del cuore」

Riccaodo Fogli  「Le infinite vie del cuore」 (1987)

 1980年代のフォッリは、サンレモ優勝曲「Storie di tutti giorni(過ぎ行く日々の物語)」に代表されるような、いわゆる「打ち込み」をふんだんに用いてビートを強調した、当時でいう「ユーロ・ポップス」という印象が強いのですが、本作はキーボードを多用したスケールの大きいバラード・ナンバーが多く、私は彼のアルバムの中では下記「Riccaodo Fogli」の次に好きなアルバムです。ジァンカルロ・ルカリエッロのプロデュース、アレンジはジャンフランコ・ロンバルディ。作曲陣はブルーノ・ラウレンティ(Laurex)、マッシモ・ディ・ヴェッキオ、作詞はグイード・モッラ、ヴィンチェンツォ・スパンピナート、マウリツィオ・ピッコリが務めています。特筆すべき点は6.「Giorni cantati」でプーと共演していることと、ナポレターナの7.「Silenzio cantatore(静けさに歌う)」を歌っていることです。本作は現在日本での入手は難しそうですが、見つけたら買いです。
1.La felicita possibile 2.Come passa il tempo stasera 3.Io e Alice 4.Dolce tristezza 5.Che notte e 6.Giorni cantati 7.Silenzio cantatore 8.Tu che sei l'amica 9.Quarant'anni 10.Le infinite vie del cuore
(CGD CDS 6040)


Riccaodo Fogli  「Riccaodo Fogli」

Riccaodo Fogli  「Riccaodo Fogli」 (1976)

 上述の通りフォッリが最初の成功を収めたセカンド・アルバムで「世界」の題で日本盤も製作されました。ジァンカルロ・ルカリエッロのプロデュース、アレンジはダニーロ・ヴァオーナ。ソング・ライター陣はヴァオーナのほか、アリーチェ・ヴィスコンティ(現アリーチェ)のアルバムにも曲を提供していたレナート・ブリオスキ、ウンベルト・トッツィ、ルイジ・ロペスらで、作詞はフォッリ自身も4曲ほど書いています。ウンベルト・トッツィが書いた曲2.は「Mi manca(炎の瞳)」で、トッツィ自身もデビュー・アルバムで歌っているほか、マルチェッラも取り上げた名曲です。オーケストラをバックに従え、スケールの大きい歌唱が印象的なかつてフォッリが在籍していた当時のプーの曲3.「In silenzio(静けさの中で)」、これまたプーを思わせるコーラスが入った4.「Corri con me(僕と駆けよう)」、ヒット曲9.「Mondo(世界)」など聴きどころの多いアルバムです。
1.Svegliati 2.Mi manca 3.In silenzio 4.Corri con me 5.Mai mai 6.Gardenia 7.Canta il mare 8.Come eravamo 9.Mondo 10.Finito
(CBS 81284・日本盤 キング 260E 52074)

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