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Michele Zarrillo | ミケーレ・ザッリッロ

バイオグラフィー

 1957年6月13日ローマ生まれ。72年兄のマウリツィオ・ザッリッロらと5人組のプログレッシヴ・ロック・グループのセミラミスを結成、ミケーレはギターを担当、73年アルバム「Sedicato a Frazz(フラッツに捧ぐ)」を発表しました。しかし、彼らは1枚のアルバムを残してその翌年に解散。ザッリッロ兄弟はソロとして活動することになり、ミケーレはアンドレア・ザッリッロと名前を変えましたが、成功は収められませんでした。その後は作曲家として活動するようになり、1978年にレナート・ゼロに「Sesso o esse」を書き、ヒットしています。
 その後、再びミケーレ・ザッリッロの名前に戻り、歌手としての活動を再開。1980年初のアルバム「Sarabanda」を発表。翌81年サンレモ音楽祭に出場し、「Su quel pianeta libero(あの自由な惑星の上で)」を歌い入賞しました。
 そして、またしばらく目立った活動はなく、1987年に再びサンレモ音楽祭の新人の部に出場し、「La notte dei pensieri(思いの夜)」を歌い優勝しました。翌1988年はサンレモのビッグの部にザッリッロとして「Come un giorno di sole」で出場して入賞。サンレモには1992年「Strade di Roma(ローマの道)」、94年「Cinque giorni(5日間)」で出場していずれも入賞しています。特にこの「Cinque giorni」はその後フィオレッロ、ロッセッラ・マルコーネがカヴァーし、90年代が生んだ名曲のひとつとして数えられるようになりました。こうして、永年の苦労の末完全にイタリアン・ポップス界の人気歌手の一人になりました。
 1996年サンレモで、「L'elefante e la farfalla(象と蝶)」を歌い入賞。
 1997年初のベスト盤「L'amore vuole amore」を発表し、好調な売上を記録。そのアルバムを引っさげて、1998年来日し、11月19日のグリーンホール相模大野を皮切りに全国10ヵ所でコンサートを行い、ラジオ番組等にもゲスト出演して私達イタリアン・ポップスの愛好者に深い感動を残してくれました。

アルバム紹介

Michele Zarrillo 「Le occasioni dell'amore」

Michele Zarrillo 「Le occasioni dell'amore」(2002)

 2002年サンレモ音楽祭で11位となったカンタウトーレ、ミケーレ・ザッリッロの初の2枚組ライヴ・アルバムで、1998年の来日公演を聴かれた方には当時の演奏を思い出させてくれる作品です。サンレモ入賞曲のCD1−1.「Gli angeli」と、2.「Le occasioni dell'amore」、3.「Sogno」のみスタジオ録音の新曲です。ライヴ録音はCD1−10.「L'elefante e la farfalla」、12.「Una rosa blu」、CD2−5.「Cinque giorni」などの美しいバラードや、最初のヒット曲でもある8.「La notte dei pensieri」などの代表曲18曲を収録しています。
 全体的にテンポのある曲では、打ち込みを多用していて、生の迫力があまり感じられない点が残念ですが、オーケストラをバックにしたバラード曲などは味があります。
(Sony Music 5076502)


Michele Zarillo 「Il vincitore non c'e'」

Michele Zarillo 「Il vincitore non c'è」 (2000)

 1997年の新曲を含むベスト盤以来となる本作はタイトルが「勝者はいない」の意。彼の曲にいつも詞を書いているヴィンチェンツォ・インチェンツォが今回も作詞を担当し、何曲かはザッリッロとの共作となっています。タイトル曲1.は前作の「L'amore vuole amore」を思わせる明るめの曲。2.「Com'è bello il cielo」、3.「Aiutami aiutami」、5.「Io e te」のようなバラード・ナンバーも健在。エンディングはタイトル曲のRepriseです。ジャケット・デザインや、歌詞カードの写真を見ても今までよりも明るめの印象を受けます。正統派男性ヴォーカルの好きな方にお勧めします。
(Wiz Music 4981522)


Michele Zarrillo  「L'elefante e la farfalla」

Michele Zarrillo 「L'elefante e la farfalla」 (1996)

 上述のように1996年サンレモで入賞した「L'elefante e la farfalla(象と蝶)」がタイトルとなっています。この曲は「僕は象。君は蝶。君は僕の上を自由に飛ぶ...」という、とても幻想的な詩の内容の美しい曲です。このアルバムからは、この年夏3.「Non arriveranno i nostri(仲間は来ないだろう)」が夏のディスク、フェスティヴァル・バールに参加するヒット曲となりました。
(RTI MUSIC RTI 1102-2)


Michele Zarrillo  「Come uomo tra uomini」

Michele Zarrillo 「Come uomo tra uomini」 (1994)

 1994年サンレモ音楽祭入賞曲「Cinque giorni」が入っています。全曲とも作詞はヴィンチェンツォ・インチェンツォ、作曲はザッリッロ自身です。ザッリッロのアルバムはどの曲も甲乙つけがたい素晴らしい曲ばかりで、来日時はこのアルバムからは半数の5曲が歌われています。4.の「Gli assolati vetri(日に照らされたガラス)」は後1997年にマッシモ・ラニエーリがカヴァーしました。
(RTI MUSIC RTI 1058-2)


Michele Zarrillo  「Adesso」

Michele Zarrillo  「Adesso」 (1992)

 1992年サンレモ入賞曲「Strade di Roma(ローマの道)」が入ったアルバムです。この曲はアントネッロ・ヴェンディッティと、ほとんどのザッリッロの曲の作詞を担当しているヴィンチェンツォ・インチェンツォ、そしてザッリッロの3人の共作です。タイトル曲8.の「Adesso」はスケールの大きな素晴らしいバラード曲で98年来日時にはアンコールで歌ってくれました。
 (RTI MUSIC CD RTI 1004-2)

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