バイオグラフィー
1963年6月30日アスティ生まれ。1980年代後半頃より有名アーティストのアルバムにコーラスとして参加、ウンベルト・トッツィの「Invisibile」(1987)、ラフの「Svegliarsi un anno fa」(1988)、「Coss restera」(1989)、マルコ・マズィーニの「Marco Masini」(1990)、アレアンドロ・バルディの「Il sole」(1992)などにクレジットされている点から、主にジァンカルロ・ビガッツィ一派の仕事を中心に活動していたと思われます。ソングライターとしても89年のファウスト・レアーリのアルバムの「D'ora
in poi」や、1990年サンレモ音楽祭でアンナ・オクサが歌って日本でも人気がある「Donna con te」を書いたりして注目されるようになりました。
歌手としては1991年カンタジーロへの出場で注目され、1993年サンレモ音楽祭にMietta
e I Ragazzi Di Via Meda(ミエッタとメーダ通り少年隊)として出場してミエッタのバックを務め、翌1994年のサンレモ音楽祭新人の部に「Quelli
come noi」で出場して3位に入賞。初のアルバム「Danilo Amerio」を発売。翌95年は前年サンレモ新人の部上位入賞者が予選を経てビッグの部に出場できる制度だったため、「Bisogno
d'amore」で最終的にビッグの部6位に入賞しています。その年セカンド・アルバム「Bisogno
d'amore」を発売、以後94年にテレビ・フェスティヴァルの「Viva Napoli」に出場したりして活動を続け、アルバムも「Lato
latino」(発売年未確認)、「Fidati del tuo cuore」(1999)と発売しています。
ラテンのリカルド・モンタネール(ベネズエラ)も95年発売のアルバムでアメーリオのセカンド・アルバムから「Bisogno
d'amore」、「Passa tutto」をカヴァーしており、いい曲を書くカンタウトーレとして注目されているようです。
アルバム紹介
Danilo Amerio 「Buonanotte alla luna」 (1997)
本作ももう入手不可能かもしれませんが、アメーリオのセカンドです。彼自身のプロデュース。2.「Bisogno
d'amore」でサンレモに出場しています。基本的には前作と同じで、彼のしゃがれ声を生かしたポップス・アルバムです。音域のある人なので、やはりタイトル曲や9.「Per
te」などの歌い上げるバラードがよいです。レコードのノイズを効果音として入れているジャズィーなバラード11.「Case
di ringhiera」が私のおすすめナンバーです。
(FONIT CETRA CDL 387)
Danilo Amerio 「Danilo Amerio」 (1994)
デビュー・アルバム。ジャケツトを見ると買うのをためらってしまいそうですが、デビュー盤とは思えないほどの力作です。ウンベルト・トッツィのバック・コーラスを務めていたせいか彼の声・歌唱ともに、トッツィによく似ています。曲は全曲彼の作詞・作曲または共作曲となっており、トッツィのようなロックではなく、サンレモ新人の部入賞曲の1.「Quelli
come noi」や2.「Fiore di campo」、3.「Un amore nuovo」など歌い上げるタイプのオーソドックスなものが多くなっています。初期のマルコ・マズィーニやパオロ・ヴァッレージが好きな方にはおすすめです。アメーリオ自身もアコースティック・ギター、キーボードを弾いています。
(FONIT CETRA CDL 358)