HOME > Artist Index > Patty Pravo

Patty Pravo | パッティー・プラーヴォ

バイオグラフィー

 1948年4月9日ヴェネツィア生まれ。本名Nicoletta Strambelli(ニコレッタ・ストランベッリ)。1965年夏ヴィアレッジョのナイト・スポット「パイパー」に出演したのをきっかけに歌手デビューし、66年「Ragazzo triste(But you're mine)」でデビュー。1968年「La bambola(ラ・バンボラ)」、「Qui e là」、「Se perdo te(time has come)」、69年「Tripoli '69」、「Nel giardino dell'amore(ホセ・フェリシアーノの「雨のささやき」のカヴァー)」、ルーチォ・バッティスティが書いた「Il paradiso」などといった具合に短期間の間に数々の曲がヒット。妖しい雰囲気の金髪の容姿とともに人気を集め、カテリーナ・カゼッリに代わる「ビートの女王」と称されました。70年にサンレモ音楽祭に初出場し、リトル・トニーをパートナーとして「La spada del cuore(心の剣)」を歌い、ヒットしています。その後も「Pazza idea」(1973)、「La vagligia blu」(1974)、「Incontro」(1975)、「Tanto」(1976)、「Pensiero stupendo」(1978・イヴァーノ・フォッサーティの作曲)、「Per una bambola」(1984)などがヒットしています。自由奔放な性格のゆえ、数々のスキャンダルが歌手生活に影響を及ぼしたこともありましたが、1997年「E dimmi che non vuoi morire」で久々にサンレモ音楽祭に出場して成功を収め、健在ぶりをアピールしています。

アルバム紹介

Patty Pravo 「I capolavori」

Patty Pravo 「I capolavori」 (1997)

 タイトルは「代表作」という意味で、過去のヒット曲10曲の新録音により収録されています。さらに、特筆すべき点として、なんとその10曲のカラオケが収録されているという面白いCDです。ただし、歌詞カードは付いていません。収録曲は1.「Pazza idea」、2.「Se perdo te」、フランチェスコ・デ・グレゴーリ作詞・作曲の3.「Il mercato dei fiori」、4.「La bambola」、ルーチォ・バッティスティ作曲の5.「Il paradiso」、イヴァーノ・フォッサーティ作詞・作曲の6.「Pensiero stupendo」、7.「Tripoli '69」、アントネッロ・ヴェンディッティ作詞・作曲の8.「Le tue mani su di me」、バッティスティの9.「Io ti venderei」、レナート・ゼロの10.「Grand Hotel」です。
(RTI MUSIC RTI20122)


Patty Pravo 「Di vero in fondo」

Patty Pravo 「Di vero in fondo」 (1973)

 下記の前作の流れを引き継ぎ、こちらは全曲カヴァーからなるアルバムです。彼女はこの年「Pazza idea」というアルバムを出していますが、そちらはオリジナル曲で構成されているものと思われます。タイトル曲5.はジーノ・パオーリの曲。オープニングはいきなり「枯葉」のイタリア語盤「Foglie morte」で始まります。その他オルネッラ・ヴァノーニなども歌っているブラジルのヴィニチゥス・デ・モラレスの3.「Samba in preludio」、最近ロッサーナ・カザーレもカヴァーしたジャック・ブレルの4.「Canzone degli amanti」、ルーチォ・バッテスティの名作7.「Emozioni」、映画音楽から8.「Love story」などを歌っています。主なアレンジは1.4.6.はジャンピエロ・レヴェルベリ、2.3.7.がジャンフランコ・ロンバルディ、5.8.がルイス・エンリケス・バカロフです。
(PHILIPS 842 824-2)


Patty Pravo 「Si...incoerenza」

Patty Pravo 「Si...incoerenza」 (1972)

 アレンジ・オーケストラ指揮ビル・コンティによるアルバムで、オープニングとエンディングはフランスのレオ・フェレの「La solitudine(La solitude)」となっています。カヴァー曲が多く、2.「A modo mio(My way)」や、スタンダードの3.「Lover man」、ブラジルの4.「Valsinha」、ジーノ・パオーリがイタリア語歌詞を書いたレオ・フェレの「Col tempo(Avec le temps)」など12曲中9曲が外国曲のカヴァーです。ビブラートが効いたハスキーな声によって好みが分かれるところではありますが、彼女のアルバムを聴くのなら70年代前半のものがしっとりしていていいでしょう。セルジォ・バルドッティ作詞、シェル・シャピーロ作曲の10.「Un po' di più」はミーナが1979年にカヴァーした曲で、日本でも多くの歌手によって歌われています。ミーナの歌というような紹介をされていますが、年代からしてこちらがオリジナルでしょう。
(PHILIPS 842 823-2)

このページのトップへ