バイオグラフィー
1928年11月10日ローマ生まれ。映画音楽界の巨匠として世界的に有名な作曲家・アレンジャー。近年ではジュゼッペ・トルナトーレ監督の映画「ニュー・シネマ・パラダイス」、「海の上のピアニスト」の音楽を手掛けたことで日本でもよく知られています。
1960年代初頭から映画音楽の仕事を始め、マカロニ・ウェスタンの「荒野の用心棒」などを手掛ける一方で、1959〜60年代のRCAレーベル所属歌手中心にカンツォーネ=イタリアン・ポップスのアレンジを担当していました。また、カンツォーネの作曲の方は少なめですが、ミーナの「Se telefonando(束の間に燃えつきて)」、ジァンニ・モランディの「Go- Kart twist(サンライズ・ツイスト)」などを書いています。
ここでは、モリコーネのアレンジによるイタリアン・ポップスのアルバムを紹介します。
アルバム紹介
Ennio Morricone「Ultimate Italian Pops Collection」(2001)
上述の10枚組BOX-SETに続いて、2001年に日本オリジナル編集盤として発売された2枚組アルバムです。モリコーネのアレンジによる1960年代のイタリアン・ポップス全52曲が収録されており、全曲世界初CD化とのことで貴重な音源ばかりです。収録歌手はミランダ・マルティーノ、トニー・デル・モナコ、レナート・ラシェル、ジミー・フォンターナなどの他、詳細不明の無名の歌手も多数含まれています。エンディングには「夕陽の用心棒」よりマウリツィオ・グラフが歌う「流れ者のテーマ(未発表ヴァージョン)」が収録されています。全52曲入りで¥3,360(税込)はとてもお買い得で、モリコーネのファンはもとより、1960年代のイタリアン・ポップスにオススメします。
(BMG RCA BVCM-37208〜9)
Ennio Morricone「Ennio Morricone Chronicles」(2000)
日本編集によるモリコーネの10枚組ボックス・セットで、サントラだけでなく、彼のアレンジによるイタリアン・ポップスも多数収録されているところが、私たちイタリアン・ポップス・ファンには嬉しい限り。全10枚の内訳は、(1)イタリアン・ポップス モリコーネ作曲作品、(2)モリコーネのアレンジによるイタリアン・ポップス1959〜62年、(3)同1962〜64年、(4)同1964〜66年、(5)同1966〜78+インスト、(6)モリコーネ サントラの世界1962〜66年、(7)同1965〜67年、(8)同1968〜75年、(9)同1975〜93年、(10)モリコーネ・マカロニ・ウェスタンの世界、となっています。また、初回特典として映画「太陽の下の18才」よりジァンニ・モランディの「Go-
Kart twist(サンライト・ツイスト)」、ジミー・フォンターナの同映画主題曲の復刻盤EPが付いていました。本編の収録歌手は、エドアルド・ヴィアネッロ、リタ・パヴォーネ、ルイジ・テンコ、ジーノ・パオーリ、ミーナ、ミルヴァ、トスカ、ミランダ・マルティーノ、オルネッラ・ヴァノーニ、カトリーヌ・スパーク、レンツォ・ゼノービなど。全曲の歌詞・対訳と、新井健司・田中裕生氏による収録歌手・曲の詳細な解説、及びモリコーネのフィルモグラフィーなどが掲載された豪華な解説書付き。
(BMG RCA BVCM-37063〜37072)
Artisti Vari 「Canto Morricone vol.1 The 60's」(1998)
ドイツBMGから発売されたモリコーネのアレンジによるイタリアン・ポップスを集めた編集盤で、Vol.1〜4まであります。こちらのVol.1は「The
60's」とあるように、1960年代の曲を集めたもので、3.ミーナの「Se telefonando(束の間に燃えつきて)」、ジーノ・パオーリの4.「Sapore di sale(恋は塩味)」などの60年代を代表するヒット曲のほか、ルイジ・テンコの主演映画「La Cuccagna」から11.「Tra tanta gente(もみくちゃ)」、18.「Quello
che conta(大事なこと、それは…)」など全21曲が収録されています。
(BMG BCD 16244 AH)