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Milva | ミルヴァ

バイオグラフィー

 1939年7月17日フェラーラ近郊ゴーロ生まれ。本名Ilva Maria Biorcati(イルヴァ・マリア・ビオルカーティ)。ミーナ、オルネッラ・ヴァノーニと共に3大プリマ・ドンナと称されました。
 1959年にRAI(イタリア国営放送)の新人コンテストに優勝し、翌年「Flamenco Rock(フラメンコ・ロック)」でデビュー。1961年に「Il mare nel cassetto(ひきだしの中の海)」、「Io amo tu ami(私もあなたも恋してる)」でサンレモ音楽祭の3、4位に入賞、以後「Tango italiano(タンゴ・イタリアーノ)」、「Stanotte al Luna Park(今宵ルナ・パルクで)」(1962)、「Ricorda(リコルダ)」、「Non sapevo(知らなかった)」(1963)、「L'ultimo tram(真夜中の終列車)」(1964)、「Vieni con noi(黒い想い出)」(1965)、「Nessuno di voi(悲恋)」(1966)、「Uno come noi(太陽の勝利)」(1967)、「Canzone(カンツォーネ)」(1968)、「Un sorriso(消えたほほえみ)」(1969)と何と9年連続でサンレモに出場しています。その後も「Mediterraneo(地中海のバラ)」(1972)「Da troppo tempo(愛遥かに)」(1973)、「Monica delle bambole(人形のモニカ)」(1974)でサンレモに出ています。
 1971年に「ミルヴァ・カンタ・ブレヒト」を発表して以来ヒット・メーカーとしてよりも芸術性を重視するようになり、イタリアのカンタウトーレのフランコ・バッティアートやエンツォ・ヤンナッチの作品集の発売、オペラへの出演、アストル・ピアソラとの共演、といった活動を行っています。イタリアよりもむしろドイツや日本での人気が高く、特に日本にはたびたび来て毎回異なったテーマでコンサートを行っているほか、日本語によるアルバムや谷村新司の曲をイタリア語で歌ったアルバムなども発売しています。

アルバム紹介

Milva 「Uomini addosso」

Milva 「Uomini addosso」  (1993)

 1993年のサンレモ音楽祭にプーのロービー・ファッキネッティ作曲によるタイトル曲1.で参加したものの、予選落ちとなったミルヴァ。本作はその他1990年のサンレモ入賞曲でロンが作曲した10.「Sono felice(私は幸福)」などカンタウトーレの作品を取り上げています。2.「Non ce l'ho con te(あなたじゃないの)」と3.「Pierre(ピエール)」もファッキネッティの作品で、3.は1976年のプーのアルバム「Poohlover」でオリジナルを聴くことができます。4.「Per cosa(何のために)」と5.「Una giornata al mare(海辺の一日)」はパオロ・コンテと兄弟でもあるジォルジォ・コンテの作品で、4.では彼もギターで参加しています。6.「Mon amour(モナムール)」はかつてのマティア・バザールのギタリストであり、後にソロとなったカルロ・マッラーレの作品で、カルロも参加しています。7.「Ci vorebbe il mare(海があれば)」は1990年にデビューしたマルコ・マズィーニの素晴らしいバラード作品で、彼のデビュー盤でオリジナルが聴けます。8.「La notte dei miracoli(奇跡の夜)」はマウリツィオ・ピッコリ作曲で、作詞はクリスティアーノ・マルジォリーオ。日本でも松本淳子が取り上げた9.「E ti amo veramente(真実の愛)」はあまり知られていないコロンボという人の曲です。以上のように取り上げたカンタウトーレたちは実に多彩な顔ぶれとなっており、プロデュースは1.2.がフィオ・ヅァノッティ、3.4.5.7.8.9.10.がナターレ・マッサーラ、6.がカルロ・マッラーレとなっています。そのため、アルバムとしての統一性は感じられませんが、曲のよさがそれをカヴァーしています。
(日本盤・キング KICP 344・廃盤)


Milva 「I Successi di Milva」

Milva 「I Successi di Milva」 (1987)

 キングレコードから発売されたベスト盤で、1966年以降の作品が収録されています。ミュージカル「エビータ」の主題歌をイタリア語で歌った1.「Non piangere più Argentina(泣かないでアルジェンティーナ)」、フランスのエディット・ピアフの曲をイタリア語で歌った2.「Milord(ミロール)」、3.「Nulla rimpiangerò(水に流して)」、16.「Inno all'amore(愛の讃歌)」、ルイジ・テンコの名曲4.「Ho capito che ti amo(愛のめざめ)」などのほか、彼女自身のヒット曲では9.「Mediterraneo(地中海のバラ)」10.「Uno come noi(太陽の勝利)」、11.「Monica delle bambole(人形のモニカ)」などが収録されています。自身のヒット曲の収録が少なく、悪く言えば“寄せ集め”といった感じがします。
(日本盤・キング  K32Y 2070・廃盤)

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