バイオグラフィー
1961年6月14日バーリ生まれのカンタウトーレ。本名マルコ・アルメニーゼ(Marco Armenise)。
1982年に人気番組の「ドメニカ・イン」で「Domani」という曲を歌って活動が知られるようになり、 1983年にはサンレモ音楽祭に自作曲「È
vita」で出場し、翌84年Ron(ロン)が作曲した「Solo con l'anima mia」で新人の部に出場、エロス・ラマッツォッティ(Eros Ramazzotti)に次ぐ2位となりました。サンレモには、1985年「Tu dimmi un cuore ce l'hai」、1986年「Uno sull'altro」と立て続けに出場しました。
以後、大きなヒットには恵まれていませんが、活動を続け、1994年には「Esser duri」で久々にサンレモに出場、2005年には女性歌手Lighea(リゲーア)とのデュエット曲シングル「Nessuna
ragione」を発売、2007年には下記に紹介するCesare Andrea Bixio(チェザーレ・アンドレア・ビクシオ)のカヴァー集「Parlami
d'amore canzoni di C.A.Bixio」を発売しました。
アルバム紹介
Marco Armani 「Parlami d'amore canzoni di C.A.Bixio」(2007)
1896年ナポリ生まれで大衆歌謡や映画音楽の作曲家として活躍し、1978年に他界したCesare Andrea Bixio(チェザーレ・アンドレア・ビクシオ)のカヴァー集。
1は「マリウ、愛の言葉を」の日本題として有名な曲ですが、ゲストにラップのKevin Ettienneを迎え、異色のアレンジが施されています。2は「生きる」の題で知られるバラード曲で、マルコのしゃがれ声で歌われると、まるで彼のオリジナルではないかと錯覚してしまいそうです。3は「夜のヴァイオリン」として知られ、ゲストにヴァイオリニストのPrisca
Amori(プリスカ・アモーリ)が参加しています。4はゲストにブラジル出身のRosaria De Souza(ロザリア・デ・ソーザ)を迎え、ポルトガル語を織り交ぜて楽しげな曲調に仕上がっています。5はFausto
Leali(ファウスト・レアーリ)も取り上げているので、聴いたことがある人も多いかもしれません。6は「マンマ」として有名な曲で、ゲストにマンドリンのSinisa
Matesicを迎えて、スローに歌い上げています。日本人が歌うこの曲は耳に穴が開くほど聴いていて、もううんざりなのですが、マルコが歌うと、よい曲に聴こえるから不思議です。叙情的に歌い上げる8・9と続き、ジャズィーな雰囲気のアレンジに仕上げられている10はピアノのMirko
Signorileがゲストです。ラストの11のみビクシオへのオマージュとしてオリジナルのバラード曲を収録しており、ナポリ方言を織り交ぜた歌詞の作詞はLucio Battisti(ルーチォ・バッティスティ)が晩年に起用したPasquale Panella(パスクァーレ・パネッラ)、作曲はマルコ自身によるものです。
古い曲のカヴァーですが、現代的なアレンジにより古臭さは全くなく、全体的にバラード曲が多いので、歌い上げる曲がお好きな方にオススメです。
1.Parlami d’amore Mariu (guest: Kevin Ettienne - rap vocals) 2.Vivere 3.Violino
tzigano (guest: Prisca Amori - violino) 4.La canzone dell’amore (So pra
voce minha vida) (guest: Rosalia De Souza - voce) 5.Portami tante
rose 6.Mamma (guest: Sinisa Matesic- mandolino) 7.Torna piccina 8.La strada
nel bosco 9.Soli, soli nella notte 10.Lasciami cantare una canzone (guest:
Mirko Signorile -piano) 11.Tu rire (Marco Armani - Pasquale Panella) omaggio
a C.A.Bixio
(CINEVO RECORD CS SC 74)
Marco Armani 「Posso pensare a te?」(1991)
1991年のアルバムで、おそらく通産3枚目だと思われます。全曲Armani自身の作詞・作曲で、アレンジはマッシモ・イダ(Massimo Idà)とアルマーニが共同で行っています。1曲目は洗練されたミディアム・バラードです。2もバラードで、後半のトランペットが印象的です。3は当時のコンピレーションCDにも収録されていることからヒットしたと思われる曲。こちらもバラードで、バックにはサックスも導入されています。今聴いても古臭さを感じさせず、独特のかすれた声が哀愁を帯びており、はっきり言って名曲だと思います。4は本作では珍しい軽快なリズムの曲。5は再びバラードで、サビの部分は少し古いカンツォーネのように歌い上げています。6〜9はバラードと軽快な曲が交互に続き、ラストの10はエンディングにふさわしく、バラードの大曲となっています。
本作はバラード中心のアルバムで、アレンジもこの時代にありがちなチープさはなく、洗練されています。ジャケットはとても地味ですが、とても味わい深い作品です。
1.Col passar del tempo 2.L'amica innamorata 3.Tutto l'oro del
mondo 4.Le notti di Casanova 5.Non è così 6.C'è
una cosa 7.Resta 8.Nervoso 9.Finalmente 10.Cosa
penso
(FONITCETRA CDL 276)