バイオグラフィー
1962年7月29日ブラジル・サンパウロ生まれ。
15歳からギターを弾いて歌い始め、1989年にアルバム「カトピリ」を発表してデビューしました。
1990年には3枚目のアルバム「ミニーナ」が第5回日本ゴールドディスク大賞ジャズ部門受賞。1995年、ボサノバの巨匠ジョアン・ドナートとともにリオ・デ・ジャネイロ、サンパウロで公演。1998年、全曲リオ・デ・ジャネイロ録音による通算10枚目のアルバム「ボッサ・カリオカ」で、アントニオ・カルロス・ジョビンの息子、孫であるパウロ&ダニエル・ジョビンを迎えて、ボサノヴァ誕生40周年記念アルバムを発表しています。
2002年14枚目のアルバムとして全曲イタリア語による「Questa bossa mia...」を発売、CMで「'O sole mio」が使用されています。
アルバム紹介
小野リサ(Lisa Ono)「Questa bossa mia...(クエスタ・ボッサ・ミーア…)」(2002)
CMでお馴染みとなった6.「'O sole mio(オ・ソーレ・ミオ)」を始めとする全曲イタリア語によるアルバムです。
1960年代までのカンツォーネのカヴァーとオリジナル曲により構成され、オープニングの1.「Cosa
hai messo nel caffè(コーヒーに何を入れたの?)」はカンツォーネ・ファンには「愛の妙薬」の題で知られるリッカルド・デル・トゥルコ作曲による1969年サンレモ音楽祭入賞曲。2.「Sul
cocuzzolo(山の上)」は1960年代を中心に活躍していたエドアルド・ヴィアネッロの曲。その他に「チャオ・チャオ・バンビーナ」としてお馴染の5.「Piove(Ciao
ciao bambina)(雨・さよならバンビーナ)」、7.「Nel blu dipinto di blu(Volare)(青い飛翔・ヴォラーレ)」や、ナポレターナの8.「Reginella(レジネッラ)」なども取り上げています。「ローマよ今夜はふざけないで」として知られる9.「Roma
nun fà la stupida stasera(ローマよ今夜は野暮をしないでくれよ)」では、往年のスター、ボビー・ソロをゲストに迎えました。また、4.「Per
il sentiero(小道を通って)」8.、9.、10.「Questi vent'anni miei(20年のすべて)」(エンニオ・モリコーネ作曲で、映画「ゼロの世代」でカトリーヌ・スパークが歌った)の4曲ではアコーディオンの桑山哲也がゲスト参加しています。
4.、11.「Fino a chiamarmi Eva(私を呼ぶ声がする)」、13.「Ninnananna ninna...(おねんねしようね)」と日本盤のみのボーナス・トラック15.「Magia」がオリジナル曲で、Jは本作のアレンジやギター演奏を担当しているブラジル人のマリオ・アジネ(Mario Adnet)の作曲となっています。
なお、録音は東京とローマで行われ、ブックレットにはイタリア各地で撮影した楽しい写真が掲載されています。
普段ポルトガル語で歌っている彼女、特に今回は現地でイタリア語の先生が付いていたとのことで、イタリア語の曲についても違和感なく歌っています。今回は1960年代までのカンツォーネに留まっていますが、今後またイタリア語の曲を取り上げる機会があれば、ぜひカンタウトーレ系や新しめの曲にも挑戦していただきたいものです。
(日本盤 東芝EMI TOCT 24801)