バイオグラフィー
1941年ヴェネツィアのブラーノ島生まれ。(生年月日は3月12日、10月24日、11月24日など資料によって違うのでどれが正しいのでしょうか…) 本名Giuseppe Donaggio(ジュゼッペ・ドナッジォ)。
ミュージシャンの家族の間に生まれ、10歳でヴェネツィアのベネデット・マルチェッロ音楽院でヴァイオリンを学び、続いてミラノのジュゼッペ・ヴェルディ音楽院に学びました。14歳でラジオ番組におけるヴィヴァルディ・コンサートでデビュー。
1959年の夏、ロックンロールに目覚め、クラシックのキャリアに終わりを告げました。シンガー・ソングライターとして自作曲「Come sinfonia(コメ・シンフォニア)」で1961年のサンレモ音楽祭に参加して入賞。サンレモには続いて1963年「Giovane giovane(ジョヴァネ・ジョヴァネ)」、1964年「Motivo d'amore(悲しき愛のテーマ)」で入賞。そして、彼の最大のヒット曲となったのは1965年のサンレモ音楽祭でアメリカのジョディ・ミラーをパートナーに歌った「Io che non vivo(senza te)(この胸のときめきを)」です。この曲は、ダスティ・スプリングフィールドとエルヴィス・プレスリーの英語盤によって全世界で知られるスタンダードとなりました。さらにサンレモでは「Una casa in cima al mondo(青空に住もう)」(1966・入賞)、「Io per amore(この愛に生きて)」(1967・入賞)、「Le solite cose(いつものこと)」(1968・選外)、「Che effetto mi fa(天使のほほえみ)」(1970・選外)、「L'ultimo romantico(最後の夢見る人)」(1971・入賞)、「Ci sono giorni(哀愁の日々)」(1972・選外)で参加しました。 以後の彼は歌手から映画音楽家に転身し、アメリカやイタリアにおいて様々な映画の音楽を担当して活躍中。
アルバム紹介
Pino Donaggio 「I grandi successi di Pino Donaggio」 (1998)
ピーノ・ドナッジォの廉価ベスト盤。上述のように近年は映画音楽家として活動中の彼ですので、こちらは当然古い録音のものです。サンレモ入賞曲の1.「Come
sinfonia(コメ・シンフォニア)」、2.「Giovane giovane(ジョヴァネ・ジョヴァネ)」、5.「Una
casa in cima al mondo(青空に住もう)」、12.「Motivo d'amore(悲しき愛のテーマ)」など1960年代の曲が中心。サンレモ入賞曲は2.以外はどれも美しいメロディーの曲ですが、その他の収録曲は60年代ロックです。もちろん、大ヒット曲8.「Io
che non vivo(senza te)(この胸のときめきを)」も収録されています。この曲はキングレコードなどのカンツォーネのオムニバス盤にはテンポの早い方のヴァージョンが収録されていることが多いのですが、本作のものはドラマティックなスロー・ヴァージョンです。
(DISKY IDC 887892)