バイオグラフィー
1920年1月3日ナポリ生まれ。ナポレターナ史上屈指のシンガー・ソングライターで、バンド・リーダー、ピアニスト、作詞家としても活躍。 幼い頃から音楽とピアノをヴィンチェンツォ・ロマニェッロ、チェレステ・カプアーナ、アルベルト・クルチといった厳しい先生に習い始めました。 1937年以降アフリカにおいて活動し、オーケストラの指揮などを務めましたが、終戦と共に1946年にナポリに戻っています。1949年に「トリオ・カロゾーネ」を結成。ホテルやクラブなどで演奏活動を続けました。1955年頃に最初のアルバムを発売。以後「Maruzzella(マルツェッラ)」、「'O sarracino」、「Torero(トレロ)」、「Caravan petrol(キャラヴァン・ペトロール)」、「Tu vuo fa' l'americano(アメリカ人になりたいの)」と数々のヒット曲を作曲、ドメニコ・モドゥーニョの「Lazzarella」など他人の曲を歌ってもヒットしています。作曲家としても1962年のサンレモ音楽祭3位入賞曲「Gondoli gondola(ゴンドリ・ゴンドラ)」などの名曲を残しました。
1989年にはクラウディオ・マットーネ作曲の「Na canzuncella doce doce(甘い小唄)」で初めてサンレモ音楽祭に出場し、3月1日東京ベイNKホールで行われたサンレモ音楽祭ワールド・ツアーのメンバーとして来日しています。
呼吸機能の障害に苦しんでいたとのことで、さらに循環器系機能障害が原因で2001年5月20日ローマの自宅で逝去されました。ご冥福をお祈りします。
アルバム紹介
Renato Carosone 「I più grandi successi di Renato Carosone」(1995)
1950年代後半の録音による若き日のカロゾーネのヒット曲の集大成盤といえるコンピレーション。彼自身の作曲による1.「Tu
vuo fa' l'americano(アメリカ人になりたいの)」、2.「Caravan petrol(キャラヴァン・ペトロール)」、3.「Torero(トレロ)」、11.「Maruzzella(マルツェッラ)」、そして他人の曲ではドメニコ・モドゥーニョの4.「Io,mammeta
e tu(俺とおっ母とおめえ)」、6.「Le panse'(パンジーの花)」、13.「Chella
lla'(ケラ・ラ)」、14.「'A sunnambula(夢遊病の女)」、18.「Scapricciatiello(ふぬけ男)」など全20曲が収録されています。クラシック歌手が取り上げるような歌い上げる曲ではなく、古き時代のナポリの酒場などで演奏されていたような雰囲気が漂ってくる作品です。
(EMI 7243 8 32575 2 2)