バイオグラフィー
1962年10月12日5人兄弟の4番目の子としてボローニャに生まれました。彼の父は子供たち全員にピアノを習うように決め、ルーカも小学生の6歳のときに始めました。13、14歳で友人とグループTEOBALDI
ROCKを設立、教会のホールや使われなくなった道路上のプレハブ小屋などでの演奏を行いました。ルーカは教会所有の楽器の数々に触れ、また、カヴァーではなくオリジナル曲を演奏していました。次第に、ボローニャの他のグループとともに活動の場を広げ、コンサートなども行うようになります。デモ・テープを作り、最初のシングル「Odore
d'inverno」を発売しますが、バンド・メンバーのうちの何人かが大学での勉強に専念するために解散。
ボローニャはフランチェスコ・グッチーニ、クラウディオ・ロッリ、ルーチォ・ダッラ、ヴァスコ・ロッシといったさまざまなアーティストを生んだ都市です。ルーカがあるパブに残したスコアがダッラとグループのスターディオ(Stadio)の目にとまり、曲を書くことを進められ、スターディオの最初のアルバムに「Navigando
Controvento」を書きました。そして、スターディオのガエターノ・クッレーリのプロデュースにより、1984年にアルバム「...E
intanto Dustin Hoffman non sbaglia un film」でソロ・デビューしました。翌1985年アルバム「Forever」を発売し、「Sara
un uomo」と「Sexy」がヒット。続いて1987年「Luca Carboni」を発売。アルバムは5ヶ月間にわたりチャート・インするヒットとなり、シングル「Silvia
lo sai」、「Farfallina」もヒットしています。1989年にはルーカ自身が描いた絵をジャケットにし、ギターのブルーノ・マリアーニと共同プロデュースしたアルバム「Persone
silenziose」を発売し、50万枚以上を売上。シングル「Primavera」がヒットしました。1992年アルバム「Carboni」を発売し、シングル「Mare
mare」が大ヒットしてフェスティヴァル・バールで優勝。また、同年秋から暮れにかけてジョヴァノッティと共にツアーを行い、共作した曲を含んだアルバム「Diario
Carboni」を発売。以後、アルバムは1995年「Mondo」、1998年「Carovana」、1999年「Il
tempo dell'amore 1999/1984(ベスト盤)」と発売し活躍中。
アルバム紹介
Luca Carboni 「Mondo」 (1995)
マウロ・マラヴァーズィとルーカ・カルボーニの共同プロデュースによるアルバム。軽快でユーモラスな4.「Non
e」のビデオ・クリップがNHKテレビ「イタリア語会話」で紹介されたので、それを見て彼のファンになって、このアルバムを買われた方も多いかもしれません。「世界」というアルバム・タイトルが示すように、彼なりの甘さと皮肉で地球を歌っています。「World」、「Welt」、「Monde」と副題が付いているように、英語、ドイツ語、フランス語の対訳が付いています。
(BMG RCA 74321 30895 2)
Luca Carboni 「Diario Carboni 93/94」(1993)
「カルボーニ日記」と名付けられた本作は、初回限定で彼のすべてがわかる1993/94年のダイアリー付き。写真や、彼が書いた絵が満載で、これまで行ったツアーの記録がそれぞれの日付に記入されていたりします。曲のほうは新曲1.「Faccio
i conti con te」や、ジョヴァノッティと共演した2.「Vedo risorgere il sole」、ヒット曲の「Mare
mare」のリミックス・ヴァージョンの5.などを収録。また、9.〜14.が1992年のツアーからのライヴ録音で、ジョヴァノッティとの共演9.「O
e Natale tutti i giorni...」や、ヒット曲の10.「Ci siamo sbagliando」、13.「Primavera」などが収録されており、ファンにとってはとてもお買い得の1枚と言えるでしょう。同時にライヴ・ビデオ「Diario
Carboni」も発売されており、そちらは「Carboni」のロゴが入ったBicのボールペンがおまけとして付いていました。
(RCA 74321 15529-2)
Luca Carboni 「Carboni」(1992)
ボローニャの名プロデューサー、マウロ・マラヴァーズィを迎えて製作された5作目のアルバム。同年夏大ヒットしてフェスティヴァル・バールで優勝した3.「Mare
mare」を収録しています。同曲は中古のバイクのバイクを買った「ぼく」がボローニャから海辺のリッチョーネまで高速道路を飛ばしてゆくという夏にピッタリの歌。アルバム全体としては、コンピューター・プログラミングされたサウンドが下記の「Luca
Carboni」などと比較してやや違和感があるものの、彼の良さはよく出ているアルバムだと思います。
(RCA PD 75274)
Luca Carboni 「Luca Carboni」(1987)
彼の作品の中は、比較的オーソドックスなスタイルのアルバム。ミュージシャンはドラムス、ギター、ベース・キーボードの3人というシンプルな編成。ヒット曲1.「Silvia
lo sai」、6.「Farfallina」や、プロデュースのロベルト・コスタが弾くキーボードフレーズが印象的が印象に残ります。他にもアコースティック・ギターのイントロで始まる静かな曲5.「Gli
autobus di notte」(「夜の路線バス」の意)もいい。
(ariola 258 903)
Luca Carboni 「...E intanto Dustin Hoffman non sbaglia un film」(1984)
デビュー・アルバム。彼のヴォーカルはボソッとつぶやくような独特のスタイル。歌い上げず、うるさくもない好感の持てるポップ・ロックなのです。デビュー盤ながらアルバム3万枚、1.「Ci
stiamo sbagliando」のシングルが5万枚の売上を記録しました。スターディオのガエターノ・クッレーリとロベルト・コスタのプロデュース。ロンもピアノを弾いています。個人的にはサックスやキーボードがおしれな4.「Fragole
buone buone」や、7.「Ninna nanna」(「子守唄」という意味。)がおすすめ。
(RCA PD 70267)