バイオグラフィー
1960年11月15日イタリア南部カラブリア州のクロトーネCrotone生まれ。南米の音楽や、Art Tatum、Bill Evans、Keith Jarretといったジャズのアーティストが彼の自由な感覚を持ったピアノに大きく影響をもたらしました。1993年にアルバム「I ricordi e le persone」をRoberto Kunstlerの協力のもとに発表。1997年にルイジ・テンコ賞コンサート「Premio Tenco」に参加。1998年シングル｢Tempo perduto｣を発売。そして、2002年に「Dalla pace del mare lontano」を発売、2003年には「Tutto quello che un uomo」でサンレモ音楽祭に初出場して3位入賞。2004年には3枚目のアルバム「Sul sentiero」を発売、さらに2006年には4作目の「Il pane,il vino e la visione」を発売し、活躍中。
アルバム紹介
Sergio Cammariere 「Il pane,il vino e la visione」(2006)
通算4作目。今回も前作に続いて、1stよりもややポップス寄りの作品となっています。
全編にわたり彼のピアノが堪能できるのはいうまでもありません。1はアコースティックギターとオーケストラも加わり、ゆったりとした曲です。様々な楽器が使われている2はテンポもあり、ややサンバの香りもする曲です。3はしっとりとしたバラード曲ですが、ブラジルのIvan
Lins(イヴァン・リンス)のカヴァーです。4・5とピアノのイントロに始まるジャズィーなバラードが続きますが、5ではNicky Nicolai（ニッキー・ニコライ）の夫でサキスフォニストのStefano
Di Battista（ステーファノ・ディ・バッティスタ）がソプラノ・サックスを演奏しています。タイトル曲6はテンポのある曲で変化をつけています。7は再びバラードで、オーケストラも導入されて物哀しさを醸し出しています。8は古き時代を思わせる軽快なジャズ・ナンバーです。9は彼のピアノにベリンバウ、コンガを加えたインスト作品。10・11とメロディーも美しいバラードが続き、12はピアノ1本のインストです。ラストはオーケストラをバックに歌う哀愁を帯びた作品で締めくくっています。
セカンドアルバムと同傾向の作品ですが、曲作りにも磨きがかかり、飽きの来ないアルバムだと思います。
1.Non mi lasciare qui 2.Malgrado poi 3.Canzone di Priamo 4.Tra
i miei segreti 5.Tu sei 6.Il pane, il vino e la visione 7.E
mi troverai 8.Gli angeli siamo noi 9.Settembre 10.Non
fermare ora 11.Le cose diverse 12.Riflessi 13.Padre della
notte
(EMI 00946 380140 2 7)
Sergio Cammariere 「Sul Sentiero」(2004)
2002年の「Dalla pace del mare lontano」以来2年ぶりのアルバムで通算3作目。前作同様にRoberto Kunstlerが詞を書き、Cammariereが曲を書いたジャズ主体のアルバムですが、1.のようなポップな作品がやや増えています。やはり2.、5.、7.のような彼の美しいピアノが堪能できる哀愁を帯びたバラード曲が印象的で、7.ではSamuele
Bersaniが詞を書いています。3.はヴァイオリンが印象的なテンポのある作品。10.はインスト。11.は軍歌を思わせるメロディーが特徴。なお、本作はコピーコントロールＣＤです。
1.Libero nell'aria 2.Niente 3.Sul sentiero 4.L'assetto dell'airone 5.Viali
di cristallo 6.Nessuna e come te 7.Ferragosto 8.Spiagge lontane 9.Dalla
parte del giusto 10.Casa Lumiere 11.Nuova Italia 12.La canzone dell'impossibile
13.Oggi 14.Libero nell'aria (Radio edit) 15.Capocolonna
(Capitol Music
from EMI 07243 863865 2 6)
Sergio Cammariere 「Dalla pace del mare lontano」(2002)
新宿のタワーレコードで何となく手に取った1枚。ジャケット裏の編成を見ると、彼自身がピアノを弾き、その他ドラムス、ウッドベース、トロンボーン、ギター、ヴァイオリン、パカッションというもの。私はガンガンのロックは好きではないので、これは…！ と思って買ってみました。ギターは何とアレックス・ブリッティが担当。ジャズに傾倒したカンタウトーレ、ヴィニーチォ・カポッセラの「Camera
a Sud」などが好きな方にはオススメです。彼のピアノから始まるオープニングの「Sorella
mia」からグイグイと惹き込まれます。10.「Per ricordami di te」のようなバラードもグッときますし、サッカーのことを歌ったと思われる軽快な11.「Paese
di goal」、様々なカンタウトーレの名前が次々と歌詞に出てくるラストの13.「Cantautore
piccolino」なども面白い曲です。特に13.は約2分のブランクの後テンポを遅くした別テイクが入っているところが変わっています。
1.Sorella mia 2.Tempo perduto 3.Via da questo mare 4.Cambiamenti del mondo
5.Della pace del mare lontano 6.Apri la porta 7.Canto nel vento 8.Le porte
del sogno 9.Il mare 10.Per ricordarmi di te 11.Paese di goal 12.Vita d'artista
13.Cantautore piccolino
(EMI 5380832)
