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Alberto Radius | アルベルト・ラディウス

バイオグラフィー

 1942年6月1日ローマ生まれ
 現代イタリアン・ポップスの基礎を築いたルーチォ・バッティスティが作詞家のモゴール、後にバンコ、オディッセアのプロデューサーとなるサンドロ・コロンビーニを中心として設立されたレコード会社「ヌメロ・ウーノ」の契約第1号となったグループ、フォルムラ3(1968年に結成)のメンバーの一人としてギター、ヴォーカルを担当。フォルムラ3は4枚のアルバムを残し、1973年のアルバム「La grande casa(神秘なる館)」を最後に解散。ドラムス、ヴォーカルのトニー・チッコはソロに、ラディウスとキーボードのガブリエーレ・ロレンツィは新たに結成されたイル・ヴォーロのメンバーとなりました。
イル・ヴォーロも「Il Volo」(1974)、「Essere o non essere」(1975)の2枚のアルバムを残し、ファウスト・レアーリの「Amore solce,amore amaro,amore mio」のバックを務めるなど質の高い演奏をしていましたが、たった2年で解散。
 以後ラディウスはセッション・マンとして数々のアーティストの録音に参加、自身もソロ歌手として活動することになりました。なお、ラディウスは1972年にソロ・アルバム「Radius」を発売していますので、1976年に出したアルバム「Che cosa sei」はソロ2作目ということになります。続いて1977年「Carta straccia」とアルバムを発売。これらはいずれもフォルムラ3やイル・ヴォーロの印象が強いアルバムでした。以後「America goodbye」(1979)、「Leggende」(1981)、「Gente di Dublino」(1982)、「Elena e il gatto」(1987)とアルバムを発売しています。 
 しかし、1990年になってフォルムラ3が突然再結成し、昔の曲を録音し直したアルバム「1990」を発売、続いて1991年にはアルバム「King Kong」を発売。1992年には選外となりましたがサンレモ音楽祭に出場して「Un framento rosa」を歌い、アルバム「Framenti rosa」を発売、1993年のバッティスティの曲をカヴァーした「25 anni di Lucio Battisti visto da noi」、1997年の「A Sarabanda」とアルバムを残していますが、ギタリスト、プロデューサーとしても活躍中。

アルバム紹介

Alberto Radius 「Che cosa sei」

Alberto Radius 「Che cosa sei」 (1976)

 1993年にめでたく日本盤が発売されたラディウスのソロ2作目のアルバム。ジャケットがちょっとこわいし、2.「L'asino(愚者の歌)」ではロバの泣き声が入っていたり、その他の曲のタイトルも「妻」、「塩水」、「音」とか訳わかんなそうですが決してふざけたアルバムではないです。アルバム・タイトルが「Che cosa sei(君っていったい何なの?)」という意味なのです。対訳を見てみても意味がわからないものも多いですが、作詞のDaniele Paceって人は確か1960年代のカンツォーネ全盛時代からも数々のヒットを生んでる人だと思います。当時はラヴ・ソングを歌うカンタウトーレが多かったことを思えば、画期的な作品だと思います。
(日本盤 MMG AMCE-568)


Alberto Radius 「Carta straccia」

Alberto Radius 「Carta straccia」 (1977)

 ジャケットはやや暗いイメージがありますが、日本盤LPも出ていました。作詞は前作同様ダニエーレ・パーチェ。1.「Ricette」は確か日本盤では「人生」という題が付いていたと思います。エレキギターとアコースティックギターのみの味わいのある曲で、私のおすすめナンバーです。他の曲はフォルムラ3を思わせる70年代イタリアン・ロックといった感じの曲で、電子楽器を使わない生き生きした演奏と、時に裏声を混ぜたラディウスのヴォーカルが印象的です。
(CGD 9031 77232-2)

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