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Lucio Dalla | ルーチォ・ダッラ

バイオグラフィー

 1943年3月4日ボローニャ生まれ。活動暦は長く、1964年のカンタジーロ新人部門に参加したのが彼の最初の表舞台へのデビューです。1966年のサンレモ音楽祭に参加し、「Pafff...bum(パッフ・ブム)」を歌いますが選外となりました。翌年再びサンレモに出場し、「Bisogna saper perdere(君を失ったとき)をグループのザ・ロークスをパートナーとして入賞。1971年にエキッペ84をパートナーにサンレモ3位となった「4.3.43(みなし児)」のヒットにより、一大人気歌手となりました。この曲はダッラの誕生日がタイトルとなっていて、真実かどうかは不明ですが、母が外国軍兵士に強姦されて彼が生まれたという衝撃的な内容の歌です。1972年サンレモで「Piazza Grande」が入賞し、ヒットしましたが、これ以降はサンレモには出場していません。
 カンタウトーレとして着実にアルバムを発表し続け、1979年「L'anno che verrà(来る年)」、1980年「Balla balla ballerino」、1984年「Viaggi organizzati(計画された旅)」などがヒットします。1986年イタリアン・ポップスの歴史に残る名曲「Caruso(カルーゾ)」を発表、この歌はイタリアはもちろん日本などでも多くの歌手がカヴァーしています。「Caruso」のような歌を書くかと思えば、1990年には昔から共に音楽活動を行っているカンタウトーレのロンが作曲したコミカルな歌「Attenti al lupo(狼に御用心)」が大ヒットするなど実に多彩な曲を歌っています。

ディスコグラフィー

「1999」(1966)、「Terra di Gaibola」(1970)、「Storie di casa mia」(1971)、「Il giorno aveva cinque teste」(1973)、「 Anidride solforosa」(1975)、「Automobili」(1976)、「Com'e profondo il mare」(1977)、「Lucio Dalla」(1979)、「Banana republic(Lucio Dalla-Francesco De Gregori)」(1979)、「Dalla」(1980) 「Lucio Dalla」(1981)、「1983」(1983)、「Viaggi organizzati」(1984)、「Bugie」(1985)、「Dallaericaruso」(1986)、「Dallamorandi(Lucio Dalla-Gianni Morandi)」(1988)、「Cambio」(1990)、「Amen」(1992)、「Henna」(1994)、「Canzoni」(1996)、「Ciao」(1999)

アルバム紹介

Lucio Dalla e Gianni Morandi 「Dalla/Morandi」

Lucio Dalla e Gianni Morandi 「Dalla/Morandi」 (1988)

 ルーチォ・ダッラとジァンニ・モランディは共にボローニャ出身で年齢的にも近いこともあって昔から仲が良かったようです。その二人が共演したアルバムです。プロデュースはダッラおよびボローニャで活躍するマウロ・マラヴァーシ。曲はこの年ヒットした「Vita」や、かつてのヒット曲の再録音で「C'era un ragazzo che come me amava I Beatles eI Rolling Stones」など15曲が収録されています。バックにはロンやアンドレア・ミンガルディが、9.の「Emilia」ではこの曲を作詞したカンタウトーレのフランチェスコ・グッチーニが参加しています。なお、ダッラとモランディの2人はコンサート・ツアーも行い、その模様を収録したビデオも発売されました。
(RCA PD 71778)


Lucio Dalla  「DallAmeriCaruso」

Lucio Dalla 「DallAmeriCaruso」 (1986)

 「ダッラ」と「アメリカ」、「カルーソー」の3つの言葉をひとつにしたタイトルが付いています。ナポリが生んだ伝説の歌劇王エンリコ・カルーソーの、死が目前に迫った日々を描いた曲「Caruso(カルーゾ)」が収録されています。この歌はダッラのアメリカ・ツアー用に書かれたもので、イタリアではアルバム未収録でしたが、アメリカ公演後のライヴ盤の1曲目に加えられて発売されたものです。前述のように現在では多くの歌手がカヴァーし、イタリアン・ポップスの歴史に残る名曲となっています。ライヴは「4/3/1943」、「Se io fossi un angelo」など70〜80年代のヒット曲が中心です。
(RCA PD 71181)


Lucio Dalla  「Bugie」

Lucio Dalla 「Bugie」 (1986)

 ヒット曲1.の「Se io fossi un angelo(僕が天使だったら)」が収録された作品で、この歌は「僕が天使だったら、アフガニスタン、南アフリカなど政治不安にある世界各地を回って愛の力を使って僕流に振舞うさ」という内容の歌で、話題となりました。また、ロンと共作した6.「Chissa se lo sai(わかってほしいのに)」はこの年さっそくオルネッラ・ヴァノーニがカヴァーしました。
(RCA ZD 70960)

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