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Joe Barbieri | ジョー・バルビエリ

バイオグラフィー

 1973年12月14日ナポリ生まれ。
 10歳の頃からギターを弾き始め、やがて地元のグループで活動。Pino Daniele(ピーノ・ダニエーレ)がデモ・テープを聴いたことがきっかけで、彼のプロデュースにより1993年にアルバム「Gli amori della vita mia「を発売し、1994年のサンレモ音楽祭新人の部に出場。1998年にはセカンド・アルバム「Virus「を発売するとともに、Giorgia(ジォルジァ)のアルバムに「In vacanza con me「という曲を書いています。2000年には再びサンレモ音楽祭新人の部に「Non ci piove「という曲で出場していますが、大きなヒットには至りませんでした。この頃までの彼の音楽は、ややブルースに傾倒しながらも、平凡なポップス路線でした。
 2003年のアルバム「Fuori Catalogo「は、ギターによるシンプルなアレンジのものとなり、ここに現在の彼の音楽スタイルの礎があると思われます。
 2004年に発売した「In palore povere「は、これまでのアルバムとは趣が異なるブラジリアン・テイスト溢れる作品となり、歌い方もブラジルのジョアン・ジルベルトを思わせる少し鼻にかかったものへと変化していきました。
 そして、2009年には「Maison Maravilha「を発売。日本でも「Maison Maravilha「と前作の「In palore povere「が発売され、話題となっています。

アルバム紹介

Joe Barbieri "Maison Maravilha"

Joe Barbieri 「Maison Maravilha「 (2009)

 2004年の「Maison Maravilha「に続く、「ジャズ・ボサ「路線第2弾のアルバムです。ここでは、「夢のような家で、君と「と題した日本盤として紹介します。
 1は静寂に包まれる中、バックはピアノから始まり、次第にアコーディオンを加えてストリングスと厚みを増していきます。2はジャズィーな雰囲気の曲で、ヴァイオリンと共にストリングスが盛り上げます。3は2と似た傾向の曲です。4はキューバの大御所Omara Portuondo(オマーラ・ポルトゥオンド)をゲストに迎えたファド調の曲で、ポルトガルギターが印象的ですが、実はこの曲はバルビエリのオリジナルだというから驚きです。5はギターと共にストリングスが厚みを加えた曲です。6はPaolo Conte(パオロ・コンテ)の曲のカヴァーです。7もギターの静寂から始まり、ストリングスを加えています。8はオリジナルながらボサノヴァ調の曲。9はHenri Salvador(アンリ・サルヴァドール)の曲のカヴァーでフランス語で歌われており、本来はアンリがゲストとして招かれる予定だったもののが、2008年2月に亡くなってしまったことにより、オマージュとして捧げられています。10もストリングスを加えたボサノヴァ曲ながらオリジナル。11はギターにより、シンプルに歌われています。
 下記の前作に比べ、ストリングスを加えたことにより演奏に厚みが増し、より味わい深い作品だと思います。
1.Normalmente 2.Fammi tremare i polsi 3.Lacrime di coccodrillo 4.Malegrì a (con Omara Portuondo) 5.Castello di sabbia 6.Wanda (Stai seria con la faccia) 7.Tacere/Parlare 8.Gira e rigira 9.La muraille de Chine 10. Fa' conto 11.Onda schiva
(OMAGATOKI  OMCX1223)


Joe Barbieri

Joe Barbieri 「In palore povere「 (2004)

 木陰で心地よさそうに寝ている男のジャケット。まさにそんな雰囲気で聴いてみたいアルバムです。上述のようにバルビエリが一躍世界的に名を知らしめたブラジリアン・テイスト溢れるアルバムで、ここに紹介するのは2009年に発売された「素直な気持ちで「のタイトルを冠した日本盤。4のみが2009年録音の日本盤に収録されたボーナス・トラックです。
 1はジャケットの雰囲気そのものの穏やかな曲。2はフルートが心地よく、ボーナス・トラックの4はアコーディオンの音色が印象的です。6はまさにブラジルといった曲調で、前半はギターとチェロが中心となり、ゲストのMario Venuti(マリオ・ヴェヌーティ)との共演で盛り上がります。8はギターによるシンプルな演奏の佳曲で、ラストの12はピアノ1本で囁くように歌いかけます。
 全然イタリアらしくないので、ドラマティックに歌い上げる曲が好きな方にはお薦めできませんが、名盤だと思います。
1. In questo preciso momento 2.Leggera 3.È già sabato 4.Brillantini 5.Stella di prima grandezza 6.Pura Ambra (con Mario Venuti) 7.Sia 8.Sono una grondaia 9.Microcosmo 10.Io che amo solo te 11.In una stanca indifferenza 12.La nuda verità
(OMAGATOKI OMCX1225)

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